古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

中之口先人館 古泉智浩作品展

 新潟市西蒲区にある中之口先人館で作品展が本日、8月4日から23日まで開催しております! 入場無料です。

 

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 ただ、会場の最寄り駅が燕三条駅でそこから10キロとけっこうな距離で、バスもあるけどそんなに本数が走ってないとのことです。車以外はちょっと不便です。

Google マップ

 ドライブで新潟にお越しの人か、新潟に在住で車移動の皆さん、お時間ありましたらぜひ足をお運びください! 近くにはフルーツ園みたいな施設があって楽しいですよ。

 

・『ジンバルロック』原画

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第5・8・9話の原画です。

 

・アクリル絵画

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・Tシャツ

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12点くらいあります。

 

・漫画の製作工程

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・ささやか映画上映

 

 といった5項目の展示で、けっこうなボリュームとなっております。あいさつの文章を書いたので、ぜひお読みください!

 

はじめに

 本日はご来場いただきありがとうございます。漫画家の古泉智浩です。新潟市江南区在 住で活動しています。今回の作品展は、自主映画は東京や大阪で撮影した作品も含まれて いますが江南区、旧亀田町で作られたものが大半です。

 漫画家のデビューは23歳で、今46歳なので人生の半分を漫画家として過ごしてきま した。と言っても、漫画専業になったのは2006年でそれ以前は他の仕事をしながら漫画 を描いていました。20代は東京で、ちょうど先人館のような施設で仕事しながら描いて いました。30歳、1999年に新潟に戻りました。それからずっと新潟で活動しています。 自主映画は2003年から始めたのですが、2006年より『ささやか映画』活動も開始して います。そう思うと2006年は節目の年でした。専業漫画家は10年目です。

 2003年より漫画原稿はデジタル化しており、原画が完成形で存在しません。紙原稿は 中途半端な線画までで完成形はデータでしかなく、展示には不向きです。今回は2000年 の単行本デビュー作『ジンバルロック』の5話8話9話の原画をお読みいただける形で展 示します。

 2003年以降のデジタル原稿は展示に不向きなのですが、代わりにデジタル漫画データ の工程をご覧いただけるように展示します。ネーム、線画、データの刷り出しの3工程を 『わいわい★パーティ』というショートコミックでご覧いただきます。8ページの連載な のですが、この回は前編、中編、後編に分かれたうちの中編です。一番見せ場が派手なの でこれにしました。

 Tシャツのイラストを手掛けています。一番最初は古町にあったジャブローというお店 で、プロレスラー田上明選手のTシャツで試作品を作っていただきました。製品にはなり ませんでした。その後、ゴーイング・ステディというバンドのTシャツ、解散した後に リーダーの峯田和伸さんが結成した銀杏BOYZでもやらせていただきました。気志團と神 聖かまってちゃんのコラボTシャツ、先日結婚、ご出産を発表されたアイドルの小明さん、 新潟のご当地アイドルRYUTist、新潟のプロレスラーであるスーパー・ササダンゴ・マ シーン選手、勝手に観光地のお土産用、浅草Tシャツなどなど、他にもまだまだいろいろ あります。1枚しかないのに着古してしまったものや、描いたのに手元にいただけなかっ たものもあります。いつか全てのTシャツを展示してみたいです。

 『ささやか映画』としてショートムービーを47本上映します。47本と言っても2時間 15分くらいです。なにしろ短いのでは2分足らずで、長いので10分くらいです。『ささ やか映画』は基本5分以内が規定です。中には出来のよくないものもありますが、すぐ終 わるので安心してご覧ください。この活動も2006年からで今年で10年目です。

 アクリル画が7点あります。大学生の時に美術サークルに所属し、油絵を描いていまし た。その時に修練した絵画の技法が僕の絵柄の元となっています。タッチが雑なのでそう は見えないかもしれませんが、僕の絵柄はリアリズムが基調です。漫画なら省略した方が 見栄えがする鼻の穴や、目を線で閉じる描き方はそのためです。しかしリアリズムと言っ ても、あくまで僕の基準でのリアリズムなので、現実と照らし合わせたリアリズムではな いかもしれません。

 漫画専業となって10年目でこのような作品展を開催させていただき感無量です。活動 は人生の半分を迎えて、現在も継続中です。お楽しみいただければ幸いです。