古泉智浩の『読書とお知らせ』

マンガ家の古泉智浩です。ココログより引越ししました。

11月に読んだ本

 11月が一瞬で終わってしまい、恐ろしいことに2017年が終わろうとしております。手が回らなくてオモコロの原稿できなかった。釣りにも1回も行けないまま終わってしまった。天気が悪すぎて、釣りに行こうか映画に行こうか悩む必要がなくなった。何かしているからこうして時間の過ぎるのが早いわけですが、何もしてないような印象がある。特に奇数月はアックスとパスマガジンの締切りがあるから偶数月より忙しいはずなのに、なんとなく何もしてない気がする。本も9冊しか読めませんでした。

 

 ずっと読みたかった小説『裸者と裸者』、古本で買ったら上巻が単行本、下巻が文庫本という間抜けな状態で読みました。それが原因と言うわけでもないですが、上巻がめくめく面白さで、とんでもない傑作があったものだと思っていたら、下巻があんまり入って来ない感じで最後まで読むのが大変でした。続編があって、全部で3部作で、第3部は作者が亡くなって未完となっているため、シリーズの続きを読むかどうか悩みます。上巻のテンションで下巻も行っていたら絶対に読もうと思うんだけど、保留にします。

 

 ベストセラーの『君の膵臓をたべたい』を妻に勧められて読みました。パロディでゾンビもので『君の脳がたべたい』を描きたいなと思って読んでいたところ、文章と主人公とヒロインがすごくよくて感動していたのに、ヒロインが亡くなったらとたんにテンションが落ちてそこからが長くてかったるかったです。それまで伏せていた部分がミステリアスで想像を掻き立てていたのに、ネタバレしはじめるとどんどん全部文章で押し付けてくる感じがあった。ヒロインが亡くなる前のテンションであっさり終わってくれたらすごく好きな小説だったのになあと思いました。

 

 11月に読んだ小説は後半ががっかりでした。

 

 さて、12月13日にイーストプレスより『うちの子になりなよ 里子を養子縁組しました』が発売となります。Vコミで連載中の育児漫画の単行本化ですが、描き下ろしで2話、先輩里親さんとの対談などなど読み応えたっぷりとなっております! 

うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました

うちの子になりなよ 里子を特別養子縁組しました

 

 

 また2月には『チェリーボーイズ』の映画も公開となります。自分でも原作の内容がすっかり記憶に薄くなっていたのですがサンプルDVDで見させていただいたところ、このご時勢に性犯罪をテーマに映画を作るなんて、暴挙としか思えない。しかしとても面白かった。こんな話誰が考えたんだ?オレか!と驚愕するほどでした。 林遣都さんや池田エライザさん、キャストの皆さんが汚れ役に全身全霊で取り組んでいらっしゃっており感動しました。ぜひお近くの映画館でごらんください! 映画についてはまた改めてブログ書きます。

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チェリーボーイズ

チェリーボーイズ

 

 

 

 

koizumi69の本棚 - 2017年11月 (9作品)
KAMINOGE vol.71
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デザインの仕事
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寄藤文平
読了日:11月12日
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